サムライ、キリスト、ニーチェ、沢田研二… そしてミック・ジャガー
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「幸福のスイッチ」 
上野樹里が「のだめカンタービレ」あたりでおなじみになったせいか
最近レンタルDVDを見かけるようになった。
彼女の小粋なファッションは、この映画でも楽しめたが
顔は今より少しふっくらしている。

彼女が「美術の専門学校へ行きたい」というのを、
親父であるジュリーは反対する。「金の無駄」。
ここまで言い切るジュリーが好きだ。

親というのはキホン反対するもの(結局は行かせてしまうのがジュリーも人の子)。
そして子供はその規制をぬって、コンクリートから雑草が出てくるように
成長してナンボじゃないだろうか。ど根性大根を崇めている場合じゃない。

見ていて嫌な気分になる、四方八方のヘイにガラスの破片を突き刺した家、
というのも、ごくたまに見かけるけれど、たとえそこまで厳重にしていても
やる気があれば、ジュリーが「太陽を盗んだ男」で演じたように
「アーアアー」なんてターザンの真似をして、空からロープで押し入ることを
考え付く事だってできないことはないのだから。

電気屋を営むジュリーのことを「あの人は外面の天才。お客さんにはニコニコして
家族は被害にあってきた」と、被害者ぶりばかり強調していた上野樹里(この人の
親はひょっとして沢田研二ファンか?)が、次第に変わっていくところが見もの。

三姉妹である彼女の姉たちは「そんなこと言ってはいけない」と優しくたしなめる。
そんな姉たちを被害者の自覚がない、と断じる樹里だが、姉たちだって
そうなるまでには葛藤もあったかもしれない。
上野樹里のような葛藤をむき出しにするタイプはある意味たのもしいが、
一歩間違うと「すべてイヤ」になってしまいかねない。

そんな彼女に実はジュリーは、自分を重ね合わせていたのではないだろうか。
だからその純粋さが「すべてイヤ」にならないよう、自分をいつわることなく、
「うちで売ったモンはとことん面倒みなあかんのじゃ」と、仕事に生きがいを
求めていく。相変わらず張りの良い怒鳴り声がここでも聞ける。

この怒鳴り声もそう聞くと、自分にカツを入れているようでもあるけれど、
実際問題、怒鳴るのなら誠心誠意怒鳴らなければ、子供に通じないのだ。
必死で怒鳴れば子供もビビリ、とりあえず言うことを聞く。
言っている内容をどう捉えるかは、それから先の子供次第だ。

「うちのような小さい店はアフターサービスが売りなんだ」。
そうだ。「何かしら」で特化していかなければ生き残れない小さい店。
そんな店だからこそ生きている実感を味わえる、ジュリーのそんな声が
聞こえそうな映画だった。
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